欠陥住宅の調査、ご苦労様です。30坪程度の建売住宅で、あれだけご立派な報告書を見たのは初めてです。なんと2冊に分けて製本してあって、その厚みも、報告書が1cm、資料集が3cm位もあるじゃないですか。装丁も豪華ですね。特に資料集のほうは、あれは製本屋さんに出しておられるのですか。
先生の報告書って、随分文字が少ないですね。ほとんどが写真なので、大変見やすいのですが、どこを写してらっしゃるのか、なんの説明もないから私にはさっぱり判りません。先生が何をご指摘なさってるのか、ちんぷんかんぷんです。
たまにある文章のところを拝読いたしますと、「・・・の恐れ」とか「・・・の可能性」と書いておられて、そりゃ可能性はあるのかも知れませんが、その可能性を確認するのが『調査』だと、私は思ってきました。例えば、「壁剛性が不足する可能性がある」とご指摘なさっていますが、報告書の写真は3枚しかありません。この3枚を拝見する限り、確かに筋違は写っていませんけれど、他にも全然無かったのですか? 建築確認の図面に筋違が指示されていて、その部分を3箇所だけチェックなさったんですよね。でもこの住宅の筋違って、全部で20箇所以上ありますよ。どうしてもっと調査なさらないのですか。全部は無理でしょうけれど、せめて半数くらいは。あっ・・・そぅか! 先生のご経験を以ってすれば、『一を見て十を知る』って事ですね。
それから資料集ですけれど、住宅金融公庫の仕様書や建築基準法や施行令や、それから構造用教材や建築用語辞典や・・・あれだけ沢山コピーするのって、大変でしたでしょ。しかも綺麗に製本してあって、すごく立派です。うちのスタッフにあんな事させようモンなら、ブースカブースカ言われますよ、きっと。そして、「先生、いつもいつも、同じ物をこれだけ沢山コピーしなければならないんだったら、500部ほどまとめて業者に発注してくださいよ。その方が安いんじゃないですか。」って言われますよ。あっ・・・そぅか。何処の現場にもつかえそうな箇所をあらかじめコピーしてらっしゃるんですね。あの資料集は、なにもこの調査のためだけじゃなくて、使いまわしが出来ますものね。こんな分厚い資料集をつけた報告書を提出したら、依頼者はそりゃぁ大喜びでしょうね。
私、今回たまたま先生の報告書を2種類拝見する機会に恵まれました。全然別の場所にある建売住宅の調査報告書です。建売住宅って、全く別の建物なのに中身はこんなに似ているんですね。先生のご指摘内容もほぼ同じです。・・・あれ? 先生、ここの文章同じじゃないですか? でもページ数は違うから、編集を間違えられたのではないですね。
私のクライアントのところにも、先生からのDMが届きました。ちょうど確認がおりて少しした頃でした。「こんなん来てまっせぇ」って見せてもらいましたが、『工事内容に不信を抱いたら、すぐにご相談を』って書いてありました。ご親切に有難うございます。そのクライアントは「これ何でんノン」って、スグにごみ箱に捨てましたけど。
そぅ言えば、友人が言ってました。近くの建売住宅団地の一軒が、先生に調査して貰って不具合箇所が見つかったそうです。やはりこれも立派な装丁の報告書を提出なさったのでしょうね。これを持って弁護士のところへ行けば訴訟してくれますよって励まされたそうですけれど、その家は子供も小さいしローンも抱えてるから弁護士費用など負担できないと先生にご相談したら、なんと先生ご自身が、売主に掛け合ってくださったというじゃないですか。ホント至れり尽せりですよね。建築士事務所で、そこまで付き合うところは滅多に無いですよ。
その建売住宅の人は、売主が改修してくれたんで喜んでいたそうですけれど、こう言ってたそうですよ。「改修してもらった事は、それはそれでよかってんけど、あの先生に払ぅたお金のほうが高ぅついたんとちゃうかしら?」って。
先生は弁護士資格もお持ちなんですよね。でないと、買主に代わって、報酬を得て、売主と交渉するなんて事できませんものね。これって、『非弁護士活動』っていうんでしたっけ・・・。